Amazonの電子書籍リーダー「Kindleシリーズ」は、シンプルな読書端末として長年愛されてきました。
中でも「Kindle Paperwhite」は、軽量・防水・高解像度と、バランスの取れた仕様で多くのユーザーから支持を集めるスタンダードモデルです。
一方、「Kindle Scribe」は、シリーズ初となる手書き入力対応モデルとして登場し、大きな注目を集めました。
読書だけでなく、メモ・ノート・PDF書き込みといった“書く体験”が加わったことで、使い道が一気に広がっています。
本記事では、PaperwhiteとScribeの違いを以下の4つの観点から詳しく解説していきます。
結論(この記事のまとめ)
「読書メインならPaperwhite、メモや書き込みを活用するならScribeがおすすめ」
用途に応じて選べば、どちらも長く満足できる電子書籍リーダーです。
関連記事:Kindle全6モデルを徹底比較!あなたにピッタリの1台はどれ?
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もくじ
Kindle Paperwhite vs Scribe|基本スペックの比較

項目 | Kindle Paperwhite | Kindle Scribe |
---|---|---|
画面サイズ | 6.8インチ | 10.2インチ |
解像度 | 300ppi | 300ppi |
重量 | 約205g | 約433g |
Kindle Paperwhiteの特徴
- 6.8インチのコンパクトサイズで片手でも持ちやすい
- 重量約205gと軽量で、長時間の読書でも手が疲れにくい
- IPX8等級の防水性能で、お風呂やプールサイドでも安心して使える
Kindle Paperwhiteは、毎日持ち歩きたくなる読書に最適化されたポータブル端末です。
コンパクトな6.8インチサイズで片手でも持てる軽さ(約205g)が魅力。
バッグに入れてもかさばらず、通勤電車やベッドサイドでの読書にぴったり。
防水機能(IPX8)もあり、バスタイムの読書にも対応します。
Kindle Scribeの特徴
- 10.2インチの大画面で文字が大きく読みやすく、情報量も多い
- PDFや雑誌、図解ページも見やすく、視認性に優れた電子ノートブックのような使用感
- 重さはあるが、据え置き利用やタブレット的な使い方に向いている
Scribeは、読書と同時に思考整理・メモ・学習用途など、情報の“読み書き”を1台で完結させたい方に適した端末です。
シリーズ最大の10.2インチディスプレイを搭載。
文字の大きさに余裕があり、1ページあたりの情報量が多いため、PDFや資料系コンテンツの閲覧にも最適です。
ビジネス書・参考書・雑誌などを読む場合でも、スクロールや拡大縮小のストレスが少なく済みます。
メモ機能・PDF書き込み機能で差がつく

- Kindleにメモを書きたい
- 読書しながらノートを取りたい
- PDFに直接書き込みたい
こうしたニーズを持つ人にとって、ScribeとPaperwhiteの機能差は非常に大きなポイントです。
Kindle Scribe|“手書きで書ける”唯一のモデル
Kindle Scribeは、ペン入力によって直感的に書き込める唯一のKindle端末です。
メモ機能・PDF編集機能は以下の通り、非常に高機能。
電子書籍への手書きメモ
- 読書中に気になったページに「手書きの付箋」を追加できる
- ハイライトと手書きメモを組み合わせて使える
- 電子インクの描画も滑らかで、紙のような書き心地
PDFへの直接書き込みが可能
- 自分でアップロードしたPDFファイルに、直接注釈・書き込みができる
- ページの余白にメモを書いたり、線を引いたり、サインすることも可能
- 学習用の資料・業務マニュアル・提出資料チェックなど、紙に近い使い勝手を実現
ノートテンプレートの充実
- 方眼紙/横罫/チェックリスト/カレンダー風など、20種類以上のノート形式が標準搭載
- 毎日の手帳、読書ノート、議事録、思考の整理など多用途に対応
- 書いたノートはAmazonクラウドに自動保存。PCやスマホからも閲覧可能
Kindle Paperwhite|読書に特化した軽快モデル
一方のKindle Paperwhiteには、ペン入力やPDF書き込み機能はありませんが、読書に集中したい人には最適な設計です。
メモ機能はテキスト入力が中心
- 読書中の気になる箇所に、ハイライトやしおりを追加可能
- ソフトウェアキーボードによるテキストメモの入力に対応
- 辞書・Wikipedia・Word Wise(語注)などの学習補助機能もあり
快適な読書性能が魅力
- 軽量&片手持ちでも疲れにくい(約205g)
- ページめくりがスムーズで、反応も良好
- バッテリー持ちは最大10週間とロングライフ(Scribeは約3週間)
どちらを選ぶべき?用途別まとめ
機能・目的 | Paperwhite | Scribe |
---|---|---|
電子書籍の読書 | ◎ 軽快で快適 | ◎ 大画面で視認性高い |
ハイライト・テキストメモ | ○ | ◎(+手書き可) |
手書きメモ | × 非対応 | ◎ 付箋・ノート両対応 |
PDFへの注釈・記入 | × 非対応 | ◎ 書き込み可能 |
日記・ノート用途 | △ メモ帳アプリ等で代替 | ◎ ノートテンプレート搭載 |
結論:「メモを書きたい」「PDFに書き込みたい」ならScribe一択
「Kindle メモ 書き込み機能」という視点で選ぶなら、Kindle Scribeが圧倒的に高機能で多用途です。
勉強・ビジネス・アイデア整理など、“書く”という行為が必要なあらゆる場面で活躍します。
逆に、「読むこと」に集中したい方には、Paperwhiteの軽さとシンプルさが快適です。
あなたの使い方に合った1台を選びましょう。
Kindle PaperwhiteとScribeの価格比較|コスパで選ぶなら?

Kindleシリーズを選ぶうえで、「価格差に見合った価値があるか?」は重要な判断ポイントです。
Kindle PaperwhiteとScribeでは3万円近い差がありますが、それぞれの価格設定にはしっかりと理由があります。
モデル | 最安価格帯(税込) | ストレージ | 特徴 |
---|---|---|---|
Kindle Paperwhite | 約¥17,980〜 | 8GB / 16GB | 読書専用・防水・軽量・コスパ◎ |
Kindle Scribe | 約¥47,980〜 | 16GB / 32GB / 64GB | 書けるKindle・大画面・ノート対応・ペン付属 |
※Scribeはストレージ容量により価格が異なり、64GB+プレミアムペンのセットは約¥56,980です。
Kindle Paperwhiteは“読書専用機”として圧倒的なコスパ

Paperwhiteは、電子書籍リーダーとして完成度の高いモデルです。
- 300ppiの高精細ディスプレイ
- フロントライトと色調調整機能で目に優しい
- IPX8防水対応でお風呂でも安心
- 8GBモデルで小説約数千冊が保存可能
- バッテリーは最大10週間持続(使用状況により変動)
「読む」ことに特化した機能に絞っている分、価格が抑えられており、万人向けのベーシックモデルといえます。
Kindle Scribeは“書ける機能”で差別化されたハイエンドモデル

Scribeが高価格な理由は、以下のプレミアム機能にあります:
- 10.2インチの大型ディスプレイ(Paperwhiteの約1.5倍)
- ペン入力対応(標準ペン or プレミアムペンが付属)
- PDFやノートに直接書き込める手書き機能
- 多機能なノートテンプレート
- ストレージは最大64GB、大量のPDF・ノート保存に対応
- メモはクラウド同期され、他デバイスからも確認可能
これらの機能により、Scribeはただの電子書籍リーダーではなく、「読む×書く」が融合したデジタルノート端末という位置づけになります。
価格差は“機能の広がり”と“時間の有効活用”と考えると納得
- 通常の読書以外に、手帳代わり・学習ノート・アイデアメモ・会議記録など、日常で使う“紙とペン”の機能を一台でカバー
- スマホやノートPCのような重装備なしに、思考整理・情報管理ができる
- デジタルノート端末やタブレットと比べても、目に優しいE Ink画面で集中できる
Scribeは高価格ですが、「読書+仕事+学び+整理」が全部できることを考えると、学生・社会人にとってはむしろ費用対効果の高い選択肢です。
「価格がネックだけど書きたい」人への補足
「そこまで高機能じゃなくても、ちょっとだけ書き込みたい…」という方には、タブレットやスマホ用の読書アプリ(Kindleアプリ)+メモアプリの併用もひとつの方法です。
ただし、目への負担や集中力・書き心地の面では、Scribeの読書環境は圧倒的。特に電子書籍を日常的に読む方で「書く」ことも重要視するなら、やはりScribeの投資価値は十分にあるでしょう。
Kindle Scribeを購入する前の注意点

Kindle Scribeは多機能で魅力的な端末ですが、購入前に確認しておきたい注意点もいくつかあります。
快適に使い続けるためには、自分の使い方と本当に合っているかを見極めることが重要です。
以下に主な注意点をまとめます。
片手持ちには向かない
Scribeは画面サイズが10.2インチ、重量も約433gと、Kindleシリーズの中では最も大型で重いモデルです。
ソファやベッドでくつろぎながら読書する場合、両手で支える必要があり、寝ながらの使用には不向きです。
また、外出先での持ち運びにもややかさばる印象があるため、携帯性を重視する人は注意が必要です。
書き込めるのは一部のフォーマットのみ
手書きで注釈を直接加えられるのは、PDFファイルとノートブック機能に限定されています。
通常のKindle書籍(.azwなど)には、ページ上に直接書き込むのではなく、「メモパネル形式」での記録となります。
「紙のように何でも書き込める」イメージで購入すると、想像と異なる可能性があります。
ペンはなくさないように注意
Scribeにはスタンダードペンまたはプレミアムペンが付属しますが、本体にペン収納スロットはありません。
別売りのマグネット付きカバーなどを使って管理する必要があり、持ち運び時に紛失しやすい点には注意が必要です。
ノートやメモの整理機能はシンプル
Scribeのノートブック機能はテンプレートこそ豊富ですが、タグや階層分けなどの整理機能はまだ限定的です。
EvernoteやOneNoteのような高度な検索・整理機能を求める場合は、やや物足りなく感じるかもしれません。
書いた内容はクラウドに保存される
ノートやPDFへの手書きは、Amazonクラウドに保存されます。 端末内だけで完結したい、オフライン環境で常に使いたいというユーザーにとっては、意識しておくべきポイントです。
これらの点を理解したうえで、Scribeの「読む×書く」体験がライフスタイルにフィットするなら、非常に有用な1台になるでしょう。
Kindleの選び方|こんな人におすすめ!

電子書籍リーダーは、自分の「読書スタイル」や「使いたいシーン」に合ったモデルを選ぶことが何より大切です。
ここでは、Kindle PaperwhiteとKindle Scribeの特性を踏まえて、それぞれにおすすめなユーザー像を紹介します。
Kindle Paperwhiteが向いている人
1. 軽くて片手で持てる端末が欲しい
約205gと非常に軽量で、サイズも手に収まりやすく、通勤電車やバスの中でも片手で快適に読書できます。
スマホ感覚で扱えるので、荷物を増やしたくないミニマリストにも最適です。
2. 小説・漫画・ビジネス書を読むのが中心
テキスト中心の本にぴったりな構成。300ppiの高精細ディスプレイで、文字がくっきり表示され、長時間読んでも目が疲れにくいです。
Kindle Unlimitedなどの読み放題サービスを活用する方にもおすすめ。
3. 防水機能でお風呂でも使いたい
IPX8等級の防水性能に対応しているため、お風呂やキッチンでも安心して使用可能。湯船に浸かりながらのリラックス読書タイムが叶います。
4. とにかくコスパ重視で選びたい
「電子書籍専用機が初めて」「とにかくコスパのいいモデルがほしい」という方に、価格と機能のバランスが非常に良い一台です。
Kindle Scribeが向いている人
1. 電子書籍に手書きでメモを書きたい
Scribeはペン入力に対応した唯一のKindle端末。
読書中に気になった言葉や自分の感想を、付箋のように手書きで残せます。
紙の読書スタイルをデジタルで再現したい人にはぴったり。
2. PDFを読みながら書き込みたい
自炊した資料やビジネス文書、配布された教材など、PDFファイルへの直接書き込みが可能。
マーカーやメモもペン一本で自在に操作できるため、紙のような感覚で校正や学習が行えます。
3. ノートや手帳代わりに使いたい
日記、アイデアメモ、議事録、ToDoリストなど、20種類以上のテンプレートが使えるノートブック機能を搭載。
紙のノート代わりに使える電子手帳としての利用価値が高いです。
4. 勉強・仕事用途で活用したい
書籍を読む → メモを書く → 要点を整理する といった一連の流れをScribe1台で完結できるため、学習効率が格段に向上。
ビジネスでは、打ち合わせメモやブレインストーミングにも活用でき、仕事道具としても非常に優秀です。
5. 大画面で読書したい
10.2インチの大画面は、1ページに表示できる情報量が多く、雑誌や図解のある本も読みやすいです。
細かい文字や図表をじっくり読みたい方には、Scribeの視認性の高さが大きな魅力。
まとめ|自分の使い方を基準に選ぶのが正解
- とにかく読書に集中したい → Paperwhite
- 読書+メモ・ノート・PDF活用もしたい → Scribe
「軽さ・気軽さ」を取るか、「機能の広がり・多用途性」を取るか。
あなたの読書スタイルやライフスタイルに合った1台を選ぶことが、長く満足して使えるKindle選びのコツです。