パイレーツオブカリビアンの第4作「生命の泉」
シリーズの常連だったウィルとエリザベスの出番はなかったものの、ジャックやギブス、バルボッサは健在。
デッドマンズチェストやワールドエンドのような難解な設定は少なく、個人的には4作中2番目に好きな映画です!(1番は”呪われた海賊たち”!)
さて、パイレーツオブカリビアンシリーズの楽しみといえば「映画で語られなかった部分をいかに読み解くか」ではないでしょうか?
あえて丁寧な説明をせず、”答え”を観た人の想像に委ねるのがパイレーツオブカリビアンのやり方です。
「生命の泉」でもたくさんの謎が残りました。そのひとつひとつを読み解いていきましょう。
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スペイン軍の目的は?
スペイン軍の目的は「宗教弾圧」
カトリック以外の宗教「異教徒の神の奇跡を認めたくない」という思惑です。
「永遠の命を下さるのは神だ、こんな異教の水ではない」と宣言して生命の泉にある神殿を破壊しました。
疑問に感じるのは「神殿破壊」が目的であるなら「聖杯」をわざわざ手に入れる必要がないということ。「聖杯」を手にした時点で壊しておけば、アンジェリカが生きながらえる奇跡を防げたんですけどね。
「生命の泉」への行き方がわからず、ジャックたちの後をつけていたといったところでしょうか?
アンジェリカは本当に黒ひげの娘?
史上最恐の海賊“黒ひげ” と ジャックがかつて愛した”アンジェリカ”
この2人に血縁関係があるのかは、最後まで謎なままです。ジャック同様に騙しが得意なアンジェリカが「黒ひげの娘」と語っていることが更なる混乱を招いています。
パイレーツオブカリビアンシリーズ以外にも登場する伝説の「黒ひげ」は14人の妻を持つ豪傑だったと言われています。
黒ひげにとってアンジェリカはたくさんいる娘の中の1人にすぎなかったのでしょう。だから映画の中では黒ひげがアンジェリカに娘とは思えない仕打ちをしています。
一方で黒ひげが唯一の父親であるアンジェリカは自らを犠牲にしてまで黒ひげを助けようとします。
血縁関係があるかは謎のままですが、娘に向かって発砲するような父親は勘弁ですね。。
ジャックとアンジェリカはどんな関係だった?
元恋人同士であったジャックとアンジェリカ
スペインの修道院にいたアンジェリカはジャック・スパロウにそそのかされ純潔を失います。
修道女への道を閉ざされ、ジャックとともに海賊行為に走ります。酒屋での決闘にて「剣さばきで正体が分かった」ことから、長い時間を2人で過ごしていたことが読み取れます。
ただし、アンジェリカはジャックに捨てられます。「修道女としての人生」を奪われ、更には「恋人としての人生」も奪われました。アンジェリカにとってジャックはまさに「人生を狂わされた相手」でしょう。
それでも、黒ひげからジャックを守ろうとしたように、未だに愛しているのは間違いありません。エンディングの小島のシーンでは、軽薄な「愛してる」のセリフがありましたが、その全てが嘘ではないでしょう。
ジャックはなぜアンジェリカを置き去りにした?
「生命の水」で黒ひげではなくアンジェリカを助けたことから、ジャックにもアンジェリカを愛する気持ちが残っているのは間違いないでしょう。
黒ひげがアンジェリカに発砲するシーンでも、彼女を守るために崖から飛び降りてますしね。自ら体を張るなんて、過去3部作のジャックからは想像できない “らしくない” シーンでした。
しかし、自由を好むジャックはアンジェリカに束縛されたくないんでしょう。「バルボッサの船に乗るか」「ジャックと共に行動するか」の2択なら当然後者ですよね。
ジャックを追ってくる彼女を突き放すために、小島に置き去りにするしかなかったと思います。元恋人を殺すことなんてできませんしね。
“One pistol, one shot” はやり過ぎな気がしますが、無人島から2度も脱出したことのあるジャックであれば、アンジェリカが脱出できると信じていたと想像できます。
バルボッサはアンの復讐号で旅をするのか?
見事黒ひげへの復讐を果たし、アンの復讐号の船長となったバルボッサ。
ジャックと異なり、バルボッサはブラックパール号へのこだわりはそこまで強く無いと思います。「呪われた海賊たち」でもドーントレス号とブラックパール号の交換を快諾しています。
もちろんバルボッサはブラックパール号が黒ひげのボトルシップコレクションに入っていることを知りませんし、ブラックパール号には”猿のジャック”がいることから、次作以降で取り戻そうとするかもしれませんね。
沈没船だったところをデイヴィジョーンズに引き上げてもらいながら、クラーケンに沈められ、更には黒ひげにも沈められたブラックパール号。
なんでもアリのパイレーツシリーズとはいえ、無敵ですね笑
黒ひげの能力は?
黒魔術を使える黒ひげ。「生命の泉」で確認できた能力は4つです。
- 剣で船を操れる
- 身代わり人形を作る
- ゾンビを作る
- ボトルシップを作る
「① 剣で船を操れる」は黒ひげの剣を手にしたバルボッサにもできたことから、「剣の能力」ともいえそうですね。
「黒ひげが持っている剣には、死者をこの世に呼び返す不思議な力がある」と公式ビジュアルガイドに記載されていることから、バルボッサもゾンビを作れるのかもしれません。
気になるのは「黒ひげの死後も能力は消えないのか」
エンディング後にアンジェリカがジャックの人形を手にしていましたが、もしかしたら効果がないかもしれません笑
とはいえボトルシップはそのまま残っていることから、死んでも効果が消えない能力だと考えるのが妥当でしょう。
ボトルシップから船を取り出す方法は?
石弓と砂時計とヤギ3匹
1人が笛を吹き、1人がこうする(手を動かす仕草)
映画の最後にジャックのこんなセリフがありますが、これはおそらくジョークでしょうね(笑)
わざわざ次回作にまで持ち越すネタとも思いません。次回作では何事もなかったかのようにブラックパール号に乗るジャックスパロウが見られるでしょう(笑)
そもそも船をビンに詰め込めたのは”黒ひげの黒魔術”
バルボッサが生き返るようなパイレーツシリーズに論理的な説明を求めるのはナンセンスです(笑)
宣教師フィリップは最後人魚に襲われた?
宣教師フィリップと人魚シレーナの愛は「生命の泉」の見どころのひとつ。
最後、フィリップをシレーナがキスをした後、シレーナはフィリップを海の底へ引きずり込みます。
考えられる選択肢は2つ。
① シレーナがフィリップを食べた
② 人魚の住処で共に暮らした
「人魚はみんな女で、発情期になると人間の男を捕まえて、海の底へ引きずり込んで、食べて子どもを産む」
という説明が映画内あった通り、宣教師フィリップが人魚に食べられている可能性は大いに考えられます。
ただし、最後までキスをしなくてもフィリップを海の底に引きずりこむことは可能なので「人魚に住処に連れて行った」と考えるのが妥当でしょう。
1番最初に出てきた人魚タマラもキスで人間を誘惑しておきながら、厳密にはキスをせずに海にひきずりこもうとしていました。
船乗りが人魚にキスされると水の中でも息が出来ることから、海の中で幸せに暮らしていると思われます。私はハッピーエンドが好きです(笑)
なぜ人魚はジャックに聖杯を届けたのか?
これは完全に謎です。
ジャックと人魚の接点はほとんどなく、人魚が酸欠になったときにジャックが宣教師の意見に賛成したくらいです。また、涙回収シーンにもジャックはいません。
人魚がジャックに手を貸す理由は全くありませんし、ジャックも人魚への思い入れはありません。
そんな状態で「私の涙を無駄にしないで」と言われても、ジャックは困りますよね?
これが「宣教師フィリップに生命の水を飲ませるため」なら分かるのですが…。一歩間違えると、ひどい目にあわされた黒ひげを救ってしまう可能性すらありました。
共に海に沈んだ宣教師フィリップの指示かとも思いましたが、時系列があいません。(人魚の縄を解く→ジャックに聖杯を届ける→フィリップと海に潜る)
うーん、謎ですね…。
こういったところはもう少し丁寧に描いて欲しかったです…。
ジャックがギブスを自由にさせた理由は?
聖杯獲得後、黒ひげとの交渉でジャックが要求したのは3つ
- コンパスの返却
- アンジェリカを危険に晒さないこと
- ギブスを自由にすること
③を要求したのは”バルボッサの隊にいた”ギブスの安全を確保するためです。危険人物である黒ひげがギブスを撃ち殺す可能性は十分に考えられますからね。
ちなみに交渉の場に豚を連れていたのは必要だったのは「ジャックが交渉を優位に進めるため」。黒ひげがジャックとギブスを殺した場合、豚が聖杯を連れてジャングル中を逃げ回る可能性があります。
全ては「コンパスを取り戻すため」です。コンパスはジャックにとってそれほど大事なものです。
ギブスはどうやってボトルシップを手に入れた?
今回の共同事業の上がりはどこだ?
というジャックのセリフがあります。
ジャックは黒ひげから取り戻したコンパスをギブスに渡しました。ジャックのコンパスは「欲するもの」がある方向を示します。
ジャックがホワイトキャップワンに上陸する際に、黒ひげから目隠しをされていたためジャックには黒ひげの船の場所がわかりません。
それでもコンパスがあればギブスでも船の発見は容易です。
後の行動は、ジャックがギブスに要求した通りでしょう。過去3部作でウィルやエリザベス、さらにはブラックパール号の船員を何度も裏切ってきたジャック。
それでもギブスには強い信頼を抱いているように感じます。
ジャックは永遠の命を求めていた?
個人的に引っかかっているのはココです。
「ワールドエンド」でジャックはデイヴィジョーンズの心臓を刺して、不死身になろうとしていました。
クラーケンに食われてデイヴィジョーンズの墓場に運ばれ、気が狂うような生活を強いられたジャックが「不死」に憧れるのは自然なことでした。
だから「不死」をウィルに譲ったジャックが「ワールドエンド」のラストシーンで「生命の泉」を目指したのには納得感がありました。
ですが、本作の途中でジャックは生命の泉への興味をなくしてしまいます。「他者の犠牲を伴う」のが嫌だったのでしょう。
自由を好むジャックにとって「誰かの命を背負って生きる行為」は苦痛でしかありません。
寿命は天に任せ、俺は一生海賊暮らしだ
不死を求めていたはずのジャックが不死を諦めたことは、過去作との一貫性がないように感じます。
とはいえ、そもそも自由が好きなジャックが不死を求めるのも違和感があり「前作まででズレていった方向性を、本作で軌道修正した」と考えるのが妥当でしょうか?
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以上です!
ジャックの奇怪な行動が控えめで、物語を引っ掻き回すキャラクターも少なかったため、過去作よりすんなり頭に入ってきたのではないでしょうか?
次回作も楽しみですね♪
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