感想|何者を就活生は絶対に見てはいけない ※ネタバレあり

映画公開からかなりの時間が経っていますが、朝井リョウ原作の映画「何者」を見ました。

原作は読んでいたのでストーリーは把握していたのですが、”あの禍々しさがどう映像化されるのか”、ずっと気になっていました。

見終わった後に感じたのは、原作を読んだ後に浮かんだ感情と全く同じ気持ち悪さでした。

登場人物6人全員が何らかの闇を抱えていて、「就活」という誰もが苦しむ舞台でその闇がどんどん増幅していきます。

しかも、それぞれの登場人物が持つ闇は映画を見ている人たちにも当てはまるようなものばかり。

「何者」を見た人は、自分自信の闇がスクリーンに投影されたかのような気分になったのではないでしょうか?

就活映画ですが、心にドス黒い物を抱えてしまうと思うので就活生は絶対に見ないでください。

絶対に他人事にできない映画「何者」を振り返ってみます。

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「何者」の登場人物が抱える闇

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出典: 映画「何者」公式サイト

何者の登場人物はコチラ

  • 拓人@冷静分析系男子
  • 瑞月@地道系素直女子
  • 理香@意識高い系女子
  • 光太郎@天真爛漫系男子
  • 隆良@空想クリエイター系男子
  • サワ先輩@達観先輩系男子

これは公式サイトの紹介文ですが、既に”闇”の匂いがプンプンしてますね(笑)

Twitterのアカウント名にこんなこと書いている人なんていませんから。

それぞれの抱えている闇はこんな感じ

二宮拓人は何者?

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出典:映画「何者」公式サイト

<拓人の闇>
・どこか斜めに構えている
・他人を見下す、批判する
・本心を表さない
「何者」の主人公・拓人。

結局映画の最初から最後まで、一度も心からの笑顔を見せませんでしたね。佐藤健くんの演技は素晴らしかったです。

自分の思想と反する行動を他人が取ると、どうしても批判したり、心の中でちょっと見下してしまいます。

拓人だけではなく、自分も含めてそういう人多いと思います。ただ、拓人が良くないのはそうした感情を表に出さずに裏アカウントやLINE越しにぶちまけること。

他人の行動がおかしいと思ったら直接伝えるのが1番なんですけどね。特に5人は同じ部屋で過ごす時間も長かったので、気軽に話せる環境だったのですが…。

映画の最後に理香から直球の説教を食らって、心変りしたかのような拓人ですが、結局晴れやかではない顔つきのまま面接会場を後にします。

「そんなに簡単には変われない」
何者の気持ち悪さが残るシーンです。

ちなみに、私はこういう冷静分析系男子は結構好きです。

考えていることって的を得ていることが多いんですよね。でも、口に出してくれないから「何考えているのかわからない怖いやつ」で終わってしまいます。

うん、いるいるこういう人。

田名部瑞月は何者?

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出典:映画「何者」公式サイト

瑞月の闇
・ネガティブ
・自分を過小評価してしまう
・他人の芝が青く見えすぎてしまう

いちばん何の問題もなさそうな瑞月

正直に言いますが、私が「何者」を見たかったのは有村架純が出演していたことも大きな理由です。カワイイ!

瑞月みたいなタイプは他人に害を与えることなく、他人を褒められるので愛されやすいタイプですよね。(有村架純補正がかかってたらすいません)

一方で、自分がやることにあまり自信を持てずに、誰かに依存したい、認めて欲しいという気持ちが強いです。ひとことでいうと”メンヘラ”ですね。

「報われない私カワイイ」気質があります。

こういう人は自分の努力や成果を、ちゃんと見てくれる人が傍にいると輝きます!

小早川理香は何者?

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出典:映画「何者」公式サイト

<理香の闇>
・努力してますアピールが凄い
・ズレた方向に空回り
・プライドが高い

典型的な”意識高い系”の理香

二階堂ふみがこんなにカワイイとは思わなくて、もっと映せと思ってたのは私だけでしょうか?

「意識高い系」は「意識高くて行動するタイプ」と「意識高いけど行動しないタイプ」がいると思いますが、理香は間違いなく前者ですよね。

映画では内定が出ていませんでしたが、あのまま就活を続ければどこかで内定が出ていたはずです。(二階堂ふみ補正がかかっていたらすいません)

理香が就活上手くいないのは努力の方向が間違っているからで、グループディスカッションでの論点のズレた実績アピールが典型でした。

もっと素直になればいいんですけどね。「お祈りメール」が届いた後も、「落ちちゃった〜」と気楽に話せれば救われるんですけど、プライドが邪魔するのでしょう。

弱い部分をさらけ出せば、楽に内定が出る気がします。

「悪の教典」でも思いましたが、二階堂ふみはちょっと闇のある演技が上手いですよね。説教からの泣き崩れるシーンは超怖かったです。

神谷光太郎は何者?

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出典:映画「何者」公式サイト

<光太郎の闇>
・無意識に人を傷つける
・何も考えてない

ザ・就活強い系男子の光太郎

明るくてコミュ力高い人って就活に強いですし、会社でもこんな人が活躍します。

常に感情を素直に吐き出しているところも好感持てますよね。私もこういうタイプ大好きです。

ただ、素直すぎるため気遣いが下手で「拓人になんで内定出ないかわからない」の発言はイヤミじゃなくても完全にOUT

拓人じゃなくてもこんなこと言われたら数日間落ち込みますって。

とはいえ、相手の気持ちを考えすぎると光太郎の良さが消えてしまうと思うので、このままでいいと思います!

宮本隆良は何者?

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出典:映画「何者」公式サイト

<隆良の闇>
・意識”だけ”高い
・他人を見下す、批判する
・人と違う俺カッケー

主人公・拓人に最も似ているのが隆良

「何者」で私がいちばん嫌いなタイプ です。

他人のやることには色々口出すくせに、自分は何も行動しない。

私が言いたかったことは瑞月がぶちまけていましたが、結局この映画の中で隆良は何もしてないんですよね。

個展をやろうとして辞めただけ。

今の世の中って良いアイディア持っている人はたくさんいるのに、それを実行する人ってほとんどいないんですよね。

だからどんだけ批判されようが、自分の思う方向に突き進んでいる烏丸ギンジはカッコイイと思います。

自分のやりたいことができないからといって、軸がブレ始めて就活始めるのも「俺カッケー」タイプの人にありがちなパターン。

それでも隆良がよかったのは、反省して拓人に素直にアドバイスを求めるところ。あそこまで「俺カッケー」してた人が頭下げるのってなかなか勇気がいると思いますよ。

サワ先輩は何者?

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出典:映画「何者」公式サイト

<サワ先輩の闇>
・上から目線
・対話しない
・”俺は全て分かってるぞ”感

隆良に続いて嫌いなタイプNo.2のサワ先輩

拓人にどストライクなアドバイスを送っているあたり、大人な人物のようにみえますがやっぱり闇を抱えています。

拓人にひとことだけ声を掛けるのではなく、ちゃんとその理由を説明してあげればいいのにそれをしません。

しかも拓人の考えをさえぎって、先輩風ふかせた説教するなんて感じ悪いったりゃありゃしない。

中途半端に絡んでくるのが1番タチ悪いですよね。どこかで拓人にやさしく丁寧に思いを伝えるシーンがあれば、一気に頼りになる先輩に格上げなのですが…。

喫煙室で、ロクに会話せずに見た目だけで隆良を判断したのもどうかなと思いました。

何者の闇は誰もが抱えている

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さて、ここまで偉そうに登場人物を分析してきましたが、私も同じ闇を抱えています。

  • 他人を見下す
  • ネガティブ
  • ズレた方向に空回り
  • プライドが高い

みんなが持っている闇を私も少しづつ持ち合わせています。だから私も他人のことを批判できません。

「何者」で出てくる闇は、誰もが抱えている闇です。

「こういう人いるいる!」という人ばかり。
その闇を小さくすることはできても、完全に消し去ることはできません。

だから「何者」を見た後は強烈な嫌悪感に包まれます。
「ああ、これは私なんだ」って。

良いところに目を向けよう

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何者は人の悪い部分ばかりにとことんスポットを当てています。でも人間は悪い部分だけではなく、良いところもいっぱいありますよね!

拓人の冷静なところ、
瑞月の他人を素直に褒めるところ、
理香の努力するところ、
光太郎の素直なところ、
隆良の謝るところ、
サワ先輩の後輩想いなところ。

みんな良いところがいっぱいあるんです。

就活は減点方式ではありません、加点方式です。良い部分がキラキラ輝いている人が採用されます。

他人の悪いところばかりに目がいってしまうと、自分も自然とネガティブになっていきます。

そうではなくて、他人の良いところにとことん目を向けられる人でありたいなと思います。

日本社会は「強烈な減点方式」なので、ここがもう少し変わると良いのですが。最たる例が「国会」や「芸能界」ですね。

また、良いところに目を向けることは、自分のやりたいことに没頭することでもあります。「何者」は結局他人と自分を比べてばかりなんですよね。

そうではなくて、自分のやりたいことに没頭できているのであれば、他人の目なんて全く気にならなくなります。

あ、コレ就活も同じですね。

どこかから拾って来たノウハウではなくて、自分で「こうだ!」と決めたことをやり抜けば内定はそんなに難しくありません。

自分の闇が映し出される「何者」ですが、自分の良い面を見つめ直すきっかけになれば良いですね!

映画「何者」を無料で見る方法

映画「何者」は「U-NEXT」やdTVなどの映像配信サービスで楽しむことができます!

オススメなのは「何者」の著者である朝井リョウの代表作「桐島、部活やめるってよ」も視聴できる「U-NEXT」です。

U-NEXTもdTVも1ヶ月間無料体験ができますが、dTVは視聴するために追加料金が必要です。

U-NEXTも「何者」を見るには追加料金が必要ですが、無料体験加入時にもらえる600ポイントを使えば実質無料です。

もちろん1ヶ月で解約すれば料金は一切かかりません。

「何者」の配信はいつまでも続くわけではありませんのでこの機会にぜひチェックしてみてください!

>> U-NEXTで「何者」を視聴する

※紹介している作品は2017年6月時点の情報です。現在は配信終了している場合もありますので、詳細はU-NEXTの公式ホームページにてご確認ください。
▼「何者」の原作はコチラ

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