- 絶対に譲れないこと
- 全身全霊で取り組んだこと
- 何よりも大切なこと
あなたは何を思い浮かべましたか?
人生で絶対に成功させたいことってありますよね?
私もそんな経験が何度かあります。
その1つがこちらです。
これ、なんだと思いますか?
実はこれ、私がプロポーズのために1年以上かけて準備したステージです。
2016年5月3日、私はプロポーズしました。
そしていま、その相手と一緒に暮らしています。
たかが、プロポーズ。
目的は「あなたと結婚したい」と伝えること
手間をかける必要は全くありません。
私がやったことを、ダセエと笑う人もいるでしょう。
それでも、その日の出来事は人生で絶対に忘れられない思い出として、私の中で輝いています。
構想&製作期間約1年、かかった費用約20万円
ちょっと恥ずかしいのですが、元演劇部員の私が徹底的にこだわったラプンツェル風プロポーズを紹介します!
※キモいと思ったら離脱してください
プロポーズの準備
まずはどのようにしてラプンツェル風プロポーズを実行するに至ったか、その過程を紹介します。
プロポーズの場所
プロポーズにおいて考えるべきことは
「いつ」「どこで」「どのように」「なんというか」
ですよね。
私が最初に決めたのは「場所」です。
プロポーズは人生で一回きりの大切なイベント。
私がまず考えたことは「誰にもマネできない自分らしいプロポーズがしたい」です。
- 素敵なレストラン
- ロマンチックな海岸
- 慣れ親しんだ自分の部屋
どれも素敵だとは思いますが、もっと良い方法はないかとずっと模索していました。
辿り着いた答えが「演劇部のホール」
私の奥さんとの出会いは大学の演劇部です。
4年間汗を流した演劇部のホールは私にとっても奥さんにとっても大切な場所。
大学の方針で、ちょうどそのホールの取り壊しが決まったということもあり、最後に大好きな場所でもう1つ思い出を作りたいなと思いました。
決め手となったのは、久々に観に行った後輩の舞台。
「ああ、やっぱりこの場所好きだな」と再認識しました。
プロポーズのタイミング
場所が決まれば、タイミングもすぐに決まりました。
演劇部OBの私が現役部員の活動を邪魔するわけにはいきません。例年、演劇部の活動がお休みとなる「GW中」に決めました。
ひとりでは実現できない構想だったため、「友人が参加しやすい日程」というのもポイントです。
このホールでプロポーズをしようと決めたのが2015年の2月頃。実際にプロポーズをしたのが2016年の5月なので、実に「1年以上の計画」です。
プロポーズの構想
「いつ」「どこで」が決まれば、あとは何をやるかです。
どうせプロポーズをするなら、思いっきりロマンチックにしたいですよね。
「ロマンチックな舞台ってなんだろう?」と考えた時に頭に浮かんだのが、ディズニー映画「塔の上のラプンツェル」です。
ラプンツェルとフリンがボートの上からランタンを飛ばすシーンは、ディズニー史上、最高にロマンチックなシーンと呼ばれています。
我ながらとんでもねえなと思いますが、
当然1人では実現できるはずもなく、演劇部時代の友人に協力を依頼しました。
それでも手伝ってくれる頭のおかしい友人たち(褒め言葉)がいて本当に感謝しています。
ペットボトルランタン
「ラプンツェルを再現する」といってもやることはシンプル。
それは、ホールを無数のランタンで埋め尽くすということ。演劇部のホールであれば、天井から吊るすことも簡単です。
最初に考えたのはいかに安くランタンを調達するかです。
100-200個くらいは欲しいと思いました。市販のランタンを大量購入するとお金がかかるので手作りすることに。
用意したのは100均のLEDライトとペットボトルです。ローソクは思い出のホールを燃やしてしまう可能性があるので避けました。
LEDライトといっても物によって光量が異なるので、100均を数店舗回って7種類くらいのLEDライトからセレクトしました。
こちらが購入したダイソーのライト(2個100円)です。これを100個買いました。なお、単4電池は別売なのでそこにもお金がかかっています。
これをペットボトルに入れるのですが、透明だと雰囲気がでないので和紙を貼ることにしました。
LEDライトは光量が弱いため、なるべく薄い和紙を調達し、ペットボトルもなるべく切り取っています。
普通の和紙を貼るだけではつまらないので、和紙に2人がデートに行った場所の写真や2人が好きなものをプリントすることにしました。
苦戦したのは「ペットボトルの調達」です。
ペットボトルはどこかのゴミ箱から拾ってくればいいやと考えていましたが、LEDライトの直径が大きすぎて普通のペットボトルだと中に入りません。
いくつかのペットボトルを試した結果「十六茶」のペットボトルなら入ることがわかりました。
そこで、amazonで十六茶を大量購入し、常にカバンに入れて持ち歩くことにしました笑
友達にも協力して頂きましたが、150本以上の十六茶を飲んだと思います。もう十六茶は飲みたくありません笑
ペットボトルランタンは以下の手順で製作しました。
- 十六茶を飲む
- ペットボトルを切り抜く
- 和紙を綺麗に貼る
- 吊るす用のペットボトルに針金を取り付ける
大したことないように思えますが、これを200個つくるのは大変でした。
手先が器用でないので、ペットボトルを切り抜く時にやけどしたり、和紙を何度も張り替えました。
休日も遊びに行かず、家で黙々とランタンをつくる日々が続きました。
ランタンの製作が進むにつれて、私の部屋には大量のダンボールが積み上がっていきました。(奥さんが詮索好きでないためバレずにすみました)
ボートと湖
ラプンツェルの準備はランタンだけではありません
最大の難点はボートをどうやって再現するかです。
もちろん本物を購入するわけにはいきませんし、ゴムボートでは雰囲気が台無しです。
途方にくれて、演劇部で大道具を担当していた友人に相談したところ
箱馬とは演劇部で知らない人はいない、一定の大きさの木箱です。
この箱馬を船の形に並べることで、安上がりかつ短時間でボートを再現することができました。
大道具の友人はなんと設計図まで書いてくれました。こういうバカみたいな企画に乗ってくれる友人は本当にありがたいです。
なお、相談料として「ピカチュウのぬいぐるみ」を先に渡し、あとから「ボートの作り方を教えてくれ」と依頼したのですが、「それはヤクザのやり方だ」と怒られました。
ちなみに湖は、演劇部の照明職人にブルーライトで再現してもらいました。
技術の無駄遣いってやつですね。
サプライズ
プロポーズなのでもちろんサプライズです。
奥さんをホールまで連れていく方法ですが「ホールが取り壊される前に演劇部歴代OBOGを集めてパーティーをする」ということにしました。
もちろん奥さんが相談しそうな友人にはすべて事前に声をかけて口裏をあわせています。
住んでいる東京と地方の演劇部ホールは距離があるため、移動も大変でした。和紙で作ったランタンは繊細なため、宅急便で送ることも困難。
結局レンタカーを借りて運ぶことにしましたが、レンタカーや高速道路の料金は想像以上の出費でした。
前日に移動したのですが、レンタカーをこすってしまったり、スマホを落として画面を割ってしまったため、さらにお金がかかりました。
ポジティブに考えれば、前日にすべての悪い運を使い果たしたんだと思います。
プロポーズ当日
様々な準備をして迎えた当日
まずはホールを綺麗に水拭きします。
LEDライトに電池を入れて、次々にペットボトルの中に入れます。これだけ数が多いと、電池を入れるだけでも大変です。
ボート作りは大道具の姉御にお任せです。
完成したボートにランタンを並べる私。
200個のランタンの内、100個を天井に吊るします。
ちなみにS字フックとタコ糸で吊るしました。 照明の光で反射しないようにS字フックは黒く塗りつぶしています。
照明のことは職人にお任せです。
完成したのがこちら。
花びらはラプンツェルのイメージカラーの紫です。
約2時間半でつくったものとしては上出来だと思います。
蛍光灯の明かりを消したときに飛び込んで来た光景がこちらです。
自分でいうのもなんですが、超キレイでした。
こちらはiPhoneで撮影したものですが、あの輝きは写真では再現できません。
忘れたくない光景ベスト5を選べと言われたら、このランタンの輝きは間違いなく候補に入るでしょう。
いざ、プロポーズへ
協力者の方にはホールから出てもらい、奥さんを迎えにいきます。
もちろん奥さんは演劇部のパーティーに出席する気分です。街中で合流し、何もないようにホールへ向かいます。
ホールの入口で目隠しをして、船の中まで誘導します。目隠しする流れはちょっと強引でしたが、ここまでくればもう何でもアリです。
用意していたキーボードでラプンツェルの主題歌「I see the light」を演奏し、目隠しを外してもらいました。
演奏を終えて、私も船の中まで移動してプロポーズ。
もちろん答えはOKです!
指輪はラプンツェルの王冠風。婚約指輪にしては安物ですが、奥さんがそういうのを気にするタイプではないので安心して渡しました。
プロポーズ後はランタンを1つ1つ見て回り、「こんなとこ行ったね」とか話しながら過ごしました。
ピカさん達も嬉しそうです笑
無数のランタンは想像以上に輝いてくれました。
既製品ではなく、大好きな友人達と手間をかけて作り上げたものだから、なおさら輝いてみえました。
打ち上げ
さあ、演劇部員が集まればやることは決まっています!
打ち上げじゃああああああああああああ!
どうみても大学生の宅飲みですが、これがいいんですよ♪
特注したラプンツェルケーキ!
隣に置かれたからあげがいい味を出してます笑
協力してくれた友人達と。
打ち上げ後、作り上げた舞台を撤収するのが本当に名残惜しかったです。
いつまでも、いつまでも残しておきたい空間でした。
輝く未来へ
構想&製作約1年。
自分でいうのもなんですが、私以上のお金をかけてプロポーズをした人はいても、私以上の労力をかけた人はほとんどいないと思います。
制作は大変でしたが、それ以上に楽しかった!
演劇部時代の友人達と久しぶりに「こうしよう」「ああしよう」とワイワイ作り上げられたことが本当に楽しかったんです!
あまりにも楽しすぎたので「断られたらどうしよう」とは一切考えませんでした。プロポーズの直前「アレ、大丈夫かな?」と一瞬頭をよぎりましたが杞憂でしたね。
改めて仲間っていいなあと思いました。
これからの人生でも、こうした「かけがえのない瞬間」を何度もつくっていきたいです。
演劇部「プロポーズ公演」
日程:2016年5月3日
会場:某大学の演劇ホール
演出&舞台監督:私
役者:私&奥さん
装置:Sちゃん、Yさん、Kちゃん、Mくん、Uくん
音響:Aさん、Kさん
照明:Sさん
スペシャルサンクス:Yちゃん、Mくん、Hくん、Aさん、Aさん、Mさん
素敵ですね!憧れます!